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なぜ万病にきくのか(8)

ビタミンE

   最近、各種ビタミンの中でも脚光を浴びているのがビタミンEです。これまではビタミンEの働きについては情報が少なく、あまり注目されなかったのですが、その後の研究によって、効果が次々と明らかになってきました。

 その結果、ビタミンEは重要な働きをすることがわかり「若返りビタミン」「坑ストレスビタミン」「生殖ビタミン」などと呼ばれるようになりました。

 成分表には出ていませんが、ビタミンEは玄米にも含まれています。ビタミンEは、できれば1日に15ミリグラム程度が必要だといわれていますが、現代人の食生活では、これだけの量を毎日取るのはむずかしいのが現状です。

 しかし、米ぬかや玄米などの主食でビタミンEを吸収するように心がければ、極端なビタミンE不足になるのを防ぐことはできるでしょう。

 ビタミンEにはたくさんの働きがあります。その一つが、細胞を酸化から守ることです。脂肪が酸化してできる酸化物は過酸化脂肪と呼ばれますが、この過酸化脂肪が体内にたまると老化物質ができ、老化が促されます。そして、動脈硬化や心臓病、糖尿病、肝臓病、ガンなどの成人病がおこりやすくなるのです。

 ビタミンEがあれば、この過酸化脂肪ができるのを防ぐことができ、成人病の予防や治療に有効です。また、ビタミンEには、血中のコレステロール値を下げたり、血行をよくする働きがあります。血行不良から生じるしもやけや冷え性はもちろん、美肌にも効果的です。

 女性ホルモンのバランスを調整するのも、ビタミンEの働き一つです。月経困難症や更年期障害、月経痛などの困った症状を改善しますし、月経周期を安定させる働きもあります。
女性ばかりでなく、男性のインポテンツにもたいへん効果があるといわれています。ビタミンEが多く含まれる食品は、植物油やレバーなどですが、とくに更年期にさしかかって体調がすぐれないときなどは、玄米食や米ぬかなどで、積極的にビタミンEを摂取するように心がけたいものです。


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