米ぬかの上手な食べ方
米ぬかは、 長く保存しておくと、酸化してしまうことがあります。これは、米ぬか部分に脂肪が多く含まれているからです。「脂肪が多いなら、健康によくないじゃないか」と思うかもしれませんが、含まれているのは植物性脂肪で、むしろ体にいいものですから安心してください。
米ぬかにはパルミチン酸、オレイン酸、リノール酸などが含まれますが、この中でのリノール酸はコレステロールを下げる働きがあり、高血圧や動脈硬化の予防に校か的といわれています。
ところが、リノール酸のような不飽和脂肪酸は、空気中の酸素に触れると酸化物に変質します。酸化した脂肪には、コレステロールを少なくする働きはありません。それどころか、むしろ体にとっては害が出ます。ひどい場合いは下痢をしたり、吹き出物がでたりします。
なるべく新しいものを買うようにというのは 、酸化を防ぐためなのです。米ぬかは、精米した時点から酸化がはじまります。放置している間にもどんどん酸化が進みますから、早く消費することが大事です。保存状態にもよりますが、賞味期限は精米から一週間といわれています。一週間しかもたないとなると、米ぬかを購入するたびに、たびたびお米屋さんへかよわなければなりません。なにかと忙しい現代人には、大変な手間です。
そこで、なるべく、買い物の手間を省く方法を教えましょう。米ぬかを、から煎りしてから食べるようにすればいいのです。ひじきやワカメなどは乾燥させて保存します。生の状態よりも、水分を蒸発させた方が長持ちするからです。米ぬかの場合も同様です。から煎りして水分を飛ばせば、長持ちさせることができるのです。
そこで、米ぬかは買ってきたらすぐに、から煎りします。フライパンに油をひかずに、 そのまま米ぬかをいれて、から煎りするのです。このとき、フライパンに油気が残っていないかどうか注意してください。フライパンでなくてもなべでもかまいません。から煎りする時間は、なべの厚さや米ぬかの量によってことなりますが、だいたい2~3分でOKです。